あまり報じられなかったが、サンクトペテルブルクの主要国首脳会議(サミット、七月十五―十七日)と並行してもたれたファーストレディーたちのサミットは、その社交上手もあって興味深かった。 今回、夫人を同伴した首脳は、主催国のロシアをはじめ、米、英、仏、伊、加、それに欧州連合(EU)委員長(ポルトガル)の七人。独身の小泉首相と女性のメルケル独首相を除くと、妻帯者全員が夫人連れで訪露した。サミットでこれだけの首脳夫人が集ったのは珍しく、恐らくサンクトペテルブルクの魅力と無縁ではないだろう。 ロシア政府はファーストレディーたちのもてなしに知恵を絞った。美術館や工芸品工房の見学、コンサート鑑賞などお決まりのコースのほか、学生や専門家を交えて教育問題についての討論会を開いた。

「フォーサイト」は、月額800円のコンテンツ配信サイトです。簡単なお手続きで、サイト内のすべての記事を読むことができます。
フォーサイト会員の方はここからログイン