80時間世界一周 (42)

ジャカルタのシンデレラ城でミニーが「マニー」と囁いた

執筆者:竹田いさみ 2008年2月号
エリア: アジア

 二〇〇八年の干支は「ねずみ」。老若男女を楽しませてくれるディズニーランドの「マウス」たちは、入園者の応対にてんてこ舞いであろう。 日本のディズニーランドでは、ミッキーマウス、ミニーマウスなどお馴染みのキャラクターたちが、入園者と握手したり記念撮影に応じることはあっても、直接会話することはない。しかし旅先で見かけた自称ミッキーやミニーの着ぐるみたちは、なんと片言の英語も喋る。どうみてもウサギなのだが、マウスだと言い張る。しかも訛りが入ってミニーならぬ「マニー(お金)」と聞こえた時には、耳を疑った。まさかそんなことはないだろう、と思い直してみたものの、着ぐるみが右手を差し出し囁いた言葉は、まがうことなく「マネー(お金)」だった。

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執筆者プロフィール
竹田いさみ(たけだいさみ) 獨協大学外国語学部教授。1952年生れ。上智大学大学院国際関係論専攻修了。シドニー大学・ロンドン大学留学。Ph.D.(国際政治史)取得。著書に『移民・難民・援助の政治学』(勁草書房、アジア・太平洋賞受賞)、『物語 オーストラリアの歴史』(中公新書)、『国際テロネットワーク』(講談社現代新書)、『世界史をつくった海賊』(ちくま新書)、『世界を動かす海賊』(ちくま新書)など。
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