台湾の与党・国民党の総統候補選びが混迷に陥っている。5月16日の立候補受け付けの締め切りまでに、これまで有力な候補者と見られていた王金平・立法院長、朱立倫・党主席、呉敦義副総統などが次々と不出馬を宣言した。
立候補受け付けには洪秀柱・立法院副院長や楊志良・元衛生署長らが応募したが、それなりに知名度がある個性派ではあるものの、いずれも「大物」とは言えない。すでに早々と出馬を確定させている民進党の蔡英文氏に勝てる候補になるとは思えず、党内からは「事実上の不戦敗」との懸念も出ている。
今後、洪氏らは世論調査と党員投票によって選考が行われるが、国民党内のルールでは、「党の調整」にも含みが置かれており、洪氏らの支持の広がりがなければ、党が候補者を指名する可能性も残されており、今後もすんなり決まらずにずるずると引き延ばされ、ますます戦況が不利になる恐れもある。
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