【ブックハンティング】「ポピュリズム社会」への歴史の警鐘
現代政治を語るうえで、「ポピュリズム」はもはや欠かせない用語となった感がある。その手法や理念を体現する典型的なポピュリストとして、米国の大統領ドナルド・トランプ、フランスの右翼「国民戦線」党首マリーヌ・ルペン、英国の欧州連合(EU)離脱を扇動した「連合王国独立党」(UKIP)元党首ナイジェル・ファラージといった政治家が挙げられる点も、コンセンサスが築かれてきた。ただ、言葉の定義や位置づけを巡っては、専門家の間でも依然見解がわかれている。
最近の政治学の研究は、ポピュリズムの危険性に注目する見方と、その可能性を評価する見方とに、次第にわかれてきたようにみえる。
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