日朝国交正常化後の莫大な利権を狙っているのは日本の政治家だけではない。ロシアの日本寄りの姿勢の背後にも……。「(拉致被害者の)横田めぐみさんはほぼ確実に生きている。もちろん彼女の現在の居所もロシアが把握している」――。「高位のロシア外交当局者」が語ったというこんな奇妙な記事が、今年初め、週刊現代(一月十九日号)に掲載された。 このリポートによれば、「ロシアは二〇〇一年に続いてこのほど二度目の本格的な日本人拉致被害者の実態調査を北朝鮮国内で行い、その結果、めぐみさんは〇一年以降、平壌から地方に移住させられたが、自宅でDVDを見たり、小説を読み、一人で元気に暮らしている」という。

「フォーサイト」は、月額800円のコンテンツ配信サイトです。簡単なお手続きで、サイト内のすべての記事を読むことができます。
フォーサイト会員の方はここからログイン