
多くの国民が毛沢東を崇めた(C)AFP=時事
(承前) 孫文の秘書として働いた国民党左派の代表格とも言える廖仲愷を父に、国民党左派の女性指導者の何香凝を母に、東京で生まれ育った廖承志は早稲田大学第一高等学院に学ぶ。歯切れよく流暢な東京弁。共産党内知日派の代表で、建国以降は一貫して対日工作を取り仕切っていたことからして、廖承志が柳田謙十郎訪中劇の脚本家兼演出家だったと思える。
「金では動かない」
さらに柳田は日本と日本人――柳田の用法に従うなら「ミイ氏ハア氏」となろう――に批判の矛先を向けるのであった。

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