「欧州ポピュリズム」と「イスラム過激派」が重なる「分断」というキーワード

仏ルペンが企画した「国家の祭典」で演説する「オーストリア自由党」事務局長ヴィリムスキ。「イスラム主義」を糾弾した (筆者撮影、以下同)
4月末に訪れた南仏ニースは、地中海を越えてアフリカ大陸から吹き付ける強風にさらされていた。憧れの高級保養地だけあって、世界から集まった観光客のフランス語、英語、イタリア語、中国語が飛び交う街である。
海沿いに整備された遊歩道「プロムナード・デ・ザングレ」を、ランヴァル財団子供病院前の147番地からカジノ横の11番地まで歩く。片道約2キロあり、1時間かけて往復したら軽く汗ばんだ。すれ違う人々は初夏のいでたちで、そぞろ歩きを楽しみ、ジョギングに汗を流し、道端のベンチで語り合う。静かで平和な光景だった。

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