核で突っ張るイランに漂う「対米修復」の気配

核開発をめぐる軍事行動も取り沙汰されてきたアメリカとイランの関係に、にわかに変化が兆し始めた。その“深層”には何が?[テヘラン発]「双方とも以前とは比較にならないほど真剣だ」。そう語るのは、イランと米国を行き来し、両国の関係修復に向けロビー活動を続けている在米イラン人、米ラトガース大学のアミール・アフマディ教授だ。「文明間の対話」を掲げて改革・開放政策を進めたハタミ大統領時代(一九九七―二〇〇五年)より、保守強硬派のアフマディネジャード政権の今の方が、より真剣に復交への道を模索しているというのだ。

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執筆者プロフィール
春日孝之(かすがたかゆき)  1961年生まれ。1985年、毎日新聞社入社。95~96年、米国フリーダムフォーラム財団特別研究員としてハワイ大学大学院(アジア・中東史)留学。ニューデリー、イスラマバード、テヘラン支局などを経て2012年4月よりアジア総局長。現在ヤンゴン支局長兼務。アフガン、イラン、ミャンマー報道でそれぞれボーン・上田記念国際記者賞候補。著書に『アフガニスタンから世界を見る』、『イランはこれからどうなるのか―「イスラム大国」の真実』、『未知なるミャンマー』。
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