2004年12月クリスマスの翌朝、スマトラ沖の巨大地震により生じた津波がスリランカ南岸を襲う。海岸のホテル滞在中の経済学者ソナーリ・デラニヤガラは、一瞬にして夫のスティーブと2人の息子ヴィクとマッリ、そして両親をうしなった。
本書『波』(ソナーリ・デラニヤガラ著 佐藤澄子訳、新潮社)は、その後8年間、彼女が回想というよりも、むしろ目の前に見、声を聴き続ける、亡き家族とのやり取りの日々を描いたものである。
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