だれしも人には知られたくないことがある。当人にとって知られたくないことは、たいてい他人にすれば、ぜひ知りたいことである。
本書『知ってはいけない薬のカラクリ』(谷本哲也著、小学館新書)に書かれているのは、製薬業界や医師(特に大学教授とか医学界で高名な医師)にとっては、できれば知られたくない事実ばかりだろう。
製薬会社も医師も、必ずしも悪いことをしているわけではない。だが、情報が公開されると、誤解される恐れがあるので、できれば隠しておきたいというのが本音ではないか。しかし、頬被りを続けていると、いつまでも世間の疑念は晴れない。
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