「支持率上がらず通貨下落」トルコ・エルドアン政権「ゼロ・フレンズ外交」の代償

執筆者:間寧 2020年11月13日
タグ: トルコ
エリア: 中東
四方八方に敵をつくっているエルドアン大統領(C)AFP=時事

 

 ユーラシア情勢の中で、トルコの動きが注目を集めている。昨年の北シリア軍事作戦、リビア内戦への軍事関与強化、今年に入ってはキプロス周辺の天然ガス採掘をめぐる周辺国との対立、ナゴルノ・カラバフ紛争でアゼルバイジャンへの軍事支援である。

 レジェップ・タイイップ・エルドアン政権のこのような対立や介入の背後にある動機や思惑は何か。

 筆者は現在のこのようなトルコの対外政策が、

(1)内政におけるイスラム・民族主義ポピュリズムの外交への投影、

カテゴリ: 政治 軍事・防衛
フォーサイト最新記事のお知らせを受け取れます。
執筆者プロフィール
間寧(はざまやすし) はざま・やすし JETROアジア経済研究所地域研究センター中東研究グループ長。博士(政治学)。最近の著書に『トルコ シリーズ・中東政治研究の最前線1』(編著、ミネルヴァ書房、2019年)、『後退する民主主義・強化される権威主義――最良の政治制度とは何か』(第四章「外圧の消滅と内圧への反発:トルコにおける民主主義の後退」、ミネルヴァ書房、2018年)、"Economic and corruption voting in a predominant party system: The case of Turkey,"(Acta Politica, 53(1), January 2018)
  • 24時間
  • 1週間
  • f
back to top