国家vs.巨大IT(下)「IT主権」確立模索するEUの「我が道」

執筆者:有吉功一 2021年2月1日
タグ: アメリカ 中国 EU
エリア: 北米 ヨーロッパ
GAFAを狙い撃ちにするEUは、IT覇権を確立できるか (C)AFP=時事

 

 巨大IT規制で名実ともに世界をリードしているのが欧州連合(EU)だ。米国がGAFA規制に本格的に乗り出し、中国も民間のIT大手をにわかに締め付け始めたが、EUの巨大IT取り締まりには一日の長がある。厳罰主義を貫き、「マイクロソフト」や「グーグル」など米国勢を中心に巨額の制裁金を科してきた。IT覇権争いにしのぎを削る米国と中国を尻目に、超国家機関としてのEUの「主権」を守り通し、IT規制で世界の範になることを目指している。

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執筆者プロフィール
有吉功一(ありよしこういち) ジャーナリスト。1960年埼玉県生まれ。大阪大卒。84年、東レ入社。88年に時事通信社に転職。94~98年ロンドン支局、2006~10年ブリュッセル支局勤務。主に国際経済ニュースをカバー。20年、時事通信社を定年退職。いちジャーナリストとして再出発。著書に『巨大通貨ユーロの野望』(時事通信社、共著)、『国際カルテル-狙われる日本企業』(同時代社)。
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