消費者のためにも、熱意ある農家のためにもならない「減反」を、今後も続けようと謀る面々。農政は完全に狂っている。「あらゆる角度から検討を急ぐ」 石破茂農林水産相がそう口火を切った昨年末から、官邸主導で農政“改革”が動き出したようにみえる。焦点は、問題の減反政策の見直しだが、実際に行なわれようとしているのは見直しとは名ばかりの「温存」だ。 だが、減反の有名無実化は目前に迫っていた。減反政策を続ける上で不可欠なコメの「公定価格」がつかない事態が起ころうとしていたのである。 * メディアでは「減反(生産調整)」と記されることが多いが、この二つの言葉はまったく異なる意味で使われることもある。
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