データ分析で「権威主義はコロナに有利」を疑う

執筆者:安中進 2021年9月7日
WHOが発表した「COVID-19の本当の死者数」とは(WHOホームページより)
権威主義国家の方が強権的な政策によって新型コロナの抑え込みに成功している――。そんなイメージが広がっているのが、果たして本当なのか。計量政治経済学が専門の安中進・早稲田大学高等研究所講師が、各国のコロナ関連データを分析した最新の研究を紹介する。

 

 現下の新型コロナウィルス(以下コロナ)危機では、様々なデータに関する話題が取り上げられている。たとえば、日本のPCR検査数の異常な少なさは、コロナ発生当初から延々と指摘されており、陽性者数が正確に把握できていないという話も聞かれる。また、国と東京都で重症者の基準が異なり、東京都の基準による重症者数が国の基準による重症者数よりも大きく下回っている傾向が見られる。

 こうした現状に政治的な意図がどれほど介在しているかは定かではないが、少なくとも日本において死者数に関しては、陽性者数や重症者数のように歪められる可能性は低いとは言えるだろう。

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執筆者プロフィール
安中進 早稲田大学高等研究所講師。1984年生まれ。早稲田大学社会科学部卒業後、日本学術振興会特別研究員を経て、同大学大学院政治学研究科博士課程修了。専門は比較政治経済学、計量政治経済史。博士論文「貧困の政治経済学」で小野梓記念学術賞受賞。
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