進歩か保守かで選ばない、韓国「ポスト民主化運動社会」生まれが政治を揺さぶる

執筆者:朴眞煥(ぱく・じんふぁん) 2021年12月3日
タグ: 韓国
エリア: アジア
進歩と保守、両陣営とも若者の取り込みに力を入れるが……(今年4月のソウル市長選、敗北した与党「共に民主党」陣営の選挙活動風景)   ©︎AFP=時事
韓国の若者は長らく進歩志向のはずだった。だが「ポスト民主化運動社会」は若者の意識も大きく変えた。2000年代以降生まれに政治志向を訊ねれば、多くは「進歩」を選ぶだろう。その意味で若者は、しばしば指摘されるような「保守化」をしているわけではない。この世代は関心を持った社会的イシューに対して投票するため、進歩政党にも容赦なく「ノー」を突き付けるのだ。

 今まさに、若者の政治意識は「進歩志向が強い」という韓国社会の常識が崩れている。

 韓国社会は、朝鮮戦争以降長らく韓国社会の主流として反共産主義を標榜する権威主義的な「保守」と、1980年代に登場し、人権と民主的プロセスを重視する「進歩」が争う政治構造が続いてきた。保守から進歩へ、進歩から保守へと政権交代が起き、政治における進歩と保守という対決構図は定着している。

カテゴリ: 政治
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執筆者プロフィール
朴眞煥(ぱく・じんふぁん) 報道番組ディレクター、ジャーナリスト。1975年韓国ソウル生まれ。韓国漢陽大校大学院卒業後、作戦将校として空軍に入隊(元空軍大尉)。2005年来日、京都大学大学院人間・環境学研究科博士後期課程中退、専門は文化人類学。韓国における軍事文化、徴兵拒否運動、反戦平和運動について研究を続け、筑波大学研究員を経て、2016年から現職(主に朝鮮半島情勢、日韓関係を取材しテレビやラジオ番組に出演中)。著作に「韓国の大学における軍事文化と日常-徴兵制をめぐる言説と予備役、現役、女子学生の実践」(『コンタクト・ゾーン』2:89-108.京都大学人文科学研究所)、「韓国社会の徴兵拒否運動からみる平和運動の現状」(所収:田中雅一編『軍隊の文化人類学』風響社)など。
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