「農村革命」「金正恩革命思想」で始まった北朝鮮の展望なき「新たな10年」(下)

執筆者:平井久志 2022年1月18日
タグ: 北朝鮮 金正恩
エリア: アジア
昨年12月17日、金正日総書記の命日に錦繍山太陽宮殿を訪れた金正恩党総書記(中央=『労働新聞』HPより)
年末の朝鮮労働党中央委総会で強く打ち出されたのは農業増産と、思想・技術・文化面での「農村革命」だった。さらに今、金正恩党総書記の「革命思想」が祖父・父の思想に並び、置き換えられつつある。

 年末に開かれた朝鮮労働党中央委第8期第4回全員会議(総会)では、農業と建設部門の成果が強調された。金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党総書記は、

「農業の豊凶を左右していた災害性気象現象と障害要因に、先を見通して対応する科学的な方法論を掌握したことで、いかなる条件の下でも農業を安全に営める確信を持つようになった」とし、

「今年の不利な条件の下でも農業を立派に営むことに積極的に寄与した農業部門の模範的な活動家と勤労者、科学者、技術者に、党中央委員会の名で感謝を送ることを総会に丁重に提議」した。

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執筆者プロフィール
平井久志 ジャーナリスト。1952年香川県生れ。75年早稲田大学法学部卒業、共同通信社に入社。外信部、ソウル支局長、北京特派員、編集委員兼論説委員などを経て2012年3月に定年退社。現在、共同通信客員論説委員。2002年、瀋陽事件報道で新聞協会賞受賞。同年、瀋陽事件や北朝鮮経済改革などの朝鮮問題報道でボーン・上田賞受賞。 著書に『ソウル打令―反日と嫌韓の谷間で―』『日韓子育て戦争―「虹」と「星」が架ける橋―』(共に徳間書店)、『コリア打令―あまりにダイナミックな韓国人の現住所―』(ビジネス社)、『なぜ北朝鮮は孤立するのか 金正日 破局へ向かう「先軍体制」』(新潮選書)『北朝鮮の指導体制と後継 金正日から金正恩へ』(岩波現代文庫)など。
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