五月十二日前後とみられるロシアのプーチン首相の訪日に向け、北方領土問題で突っ込んだ話し合いを避けたいロシア側が、様々なチャンネルを使って「首相の管轄は経済。訪日の目的は経済関係の強化」とさかんに煙幕を張り始めた。 ロンドンで開催されたG20首脳会合の際、日本側は麻生首相とメドベージェフ大統領の会談を要求したが、ロシア側は当初拒否し、結局、実現はしたものの、休憩時間の立ち話程度でごまかされた。 この場でも大統領は、プーチン訪日に関し「経済が主題だが、他の問題も話し合って欲しい」と、北方領土については煮え切らない態度だった。

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