タリバン「女子教育再開」初日撤回が示す暫定政権内「保守の発言力」

執筆者:青木健太 2022年3月31日
エリア: 中東
女子教育の再開を求めるアフガニスタンの女性たち(C)AFP=時事
再開初日に撤回されたアフガニスタンの女性教育。その背景では、タリバン指導部中枢で、強硬派が強い影響力を保持していることが窺える。

 

 昨年8月に再び実権を掌握したタリバンは、暫定政権を発足させ国の統治を担い始めているが、多くの争点を抱えている。主な争点には、女性や子どもや少数民族など「脆弱な立場に置かれた人々」への処遇、これに伴う難民流出の動き、強制家宅捜索、及び、メディアの活動規制などが含まれる。

 とりわけ、アフガニスタン国内外で波紋を呼んでいるのが、本年3月23日に女子教育再開を撤回したタリバン指導部の決定である。ナウルーズ(アフガン暦新年の元日)の3月21日を経て、学校の再開を待ちわびていた女子生徒らが一度は登校したものの、学校から帰宅を告げられ、泣きながら家路につく胸の痛む映像が伝えられた。

カテゴリ: 政治 社会
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執筆者プロフィール
青木健太 中東調査会研究員。1979年東京生まれ。上智大学卒業、英ブラッドフォード大学平和学部修士課程修了。アフガニスタン政府地方復興開発省アドバイザー、在アフガニスタン日本国大使館二等書記官、外務省国際情報統括官組織専門分析員、お茶の水女子大学講師などを経て、2019年より現職。専門は、現代アフガニスタン、およびイランの政治・安全保障。著作に『タリバン台頭──混迷のアフガニスタン現代史』(岩波書店、2022年)他。
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