「個人」がイノベーションセンターとなる2030年代に向けて(下)

執筆者:辻野晃一郎 2022年5月30日
グーグルも最初は検索エンジンのマネタイズを模索する小さな存在だった(グーグル共同創設者、セルゲイ・ブリン氏(左)とラリー・ペイジ氏=2004年) (C)AFP=時事
今や国家を凌ぐほどの影響力を持つGAFAも、最初はガレージからのスタートだった。オープンソース利用で誰もがイノベーションを実現できる時代になった今、未来を見据えた「個」が新たな成長を生み出して行く。(前編はこちらのリンク先からお読みください)

*この記事は3月10日に行われた講演内容をまとめたものです。各データは同日時点の数値に基づきます。

西村博一(フォーサイト編集長):新型コロナウイルスの感染拡大が始まって2年以上が経過しました。その間、リモートでチームワークを作りながらの仕事ができるようになりましたし、ECの世界も随分発達して新たに台頭した業態もあります。その意味でVUCAの世界は必ずしもネガティブではなく、新しいものが生み出されていく母体とも言えそうです。アフターコロナの社会で明確に変わっているものとは何でしょうか。

カテゴリ: 経済・ビジネス
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執筆者プロフィール
辻野晃一郎(つじのこういちろう) 福岡県生まれ。アレックス株式会社代表/グーグル日本法人元代表。1984年に慶応義塾大学大学院工学研究科を修了し、ソニーに入社。88年にカリフォルニア工科大学大学院電気工学科を修了。VAIO、デジタルTV、ホームビデオ、パーソナルオーディオ等の事業責任者やカンパニープレジデントを歴任した後、2006年3月にソニーを退社。翌年、グーグルに入社し、グーグル日本法人代表取締役社長を務める。2010年4月にグーグルを退社し、アレックス株式会社を創業。現在、同社代表取締役社長兼CEOを務める。2012年4月~2017年3月早稲田大学商学学術院客員教授、2013年10月~2016年8月 内閣府高度情報通信ネットワーク社会推進戦略本部(IT総合戦略本部)規制制度改革分科会メンバー、2016年6月~2018年9月 神奈川県ME-BYOサミット神奈川実行委員会アドバイザリーメンバー。2017年8月より株式会社ウェザーニューズ社外取締役。著書に、『グーグルで必要なことは、みんなソニーが教えてくれた』(2010年 新潮社、2013年 新潮文庫)、『成功体験はいらない』(2014年 PHP ビジネス新書)、『リーダーになる勇気』(2016年 日本実業出版社)、『「出る杭」は伸ばせ!なぜ日本からグーグルは生まれないのか?』(2016年 文藝春秋社)、『日本再興のカギを握る「ソニーのDNA」』(2018年 講談社)。
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