医療崩壊 (66)

「仙台育英」建学の精神でハンガリーに学ぶ加藤君の情熱

執筆者:上昌広 2022年9月3日
タグ: 日本
エリア: アジア ヨーロッパ
医療でも世界に通用する個性を持った人材を育てる必要がある[写真はイメージです](C)lenets_tan/stock.adobe.com
筆者が理事長を務める特定非営利活動法人「医療ガバナンス研究所」のインターンだった加藤君は、ストレートで卒業が3分の1、留年が3分の1、残りは退学という厳しい環境のハンガリーの医学部教育に自然体で飛び込んだ。「同調圧力」など無関係な精神の自立をサポートするのは先行世代の義務だ。

 夏休みが終わった。この時期、多くの大学生・高校生が、医療ガバナンス研究所でのインターンを希望してやってくる。インターンを経験した後には、上京する際に研究所に立ち寄ってくれる人もいる。そのような若者の一人に加藤友輝仁君がいる。

   加藤君は、ハンガリーのセゲド大学に在学する医学生だ。グローバルに活躍する人材を如何にして育成するかを考える上で、彼の存在は示唆に富む。

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カテゴリ: 医療・サイエンス
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執筆者プロフィール
上昌広(かみまさひろ) 特定非営利活動法人「医療ガバナンス研究所」理事長。 1968年生まれ、兵庫県出身。東京大学医学部医学科を卒業し、同大学大学院医学系研究科修了。東京都立駒込病院血液内科医員、虎の門病院血液科医員、国立がんセンター中央病院薬物療法部医員として造血器悪性腫瘍の臨床研究に従事し、2016年3月まで東京大学医科学研究所特任教授を務める。内科医(専門は血液・腫瘍内科学)。2005年10月より東京大学医科学研究所先端医療社会コミュニケーションシステムを主宰し、医療ガバナンスを研究している。医療関係者など約5万人が購読するメールマガジン「MRIC(医療ガバナンス学会)」の編集長も務め、積極的な情報発信を行っている。『復興は現場から動き出す 』(東洋経済新報社)、『日本の医療 崩壊を招いた構造と再生への提言 』(蕗書房 )、『日本の医療格差は9倍 医師不足の真実』(光文社新書)、『医療詐欺 「先端医療」と「新薬」は、まず疑うのが正しい』(講談社+α新書)、『病院は東京から破綻する 医師が「ゼロ」になる日 』(朝日新聞出版)など著書多数。
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