【Analysis】原油価格上昇の恩恵を受けられない産油国ナイジェリアのガソリン事情

2022年10月11日
エリア: アフリカ
原油流出事故によりサンタバーバラ川に見られた油膜(2021年11月25日)(C)REUTERS
原油価格の上昇は産油国の財政を潤すはずだが、アフリカ最大の石油・ガス産出国のナイジェリアはその恩恵を受けていない。インフラへの投資不足やパイプラインからの盗難に加え、ガソリン小売価格を抑えるための補助金政策が招いた密輸出の横行が国家財政を蝕んでいるという。

 

[ロンドン発(ロイター)]原油価格高騰のおかげで他の産油国が物価上昇のインパクトを抑えていられるのとは対照的に、産油国ナイジェリアは儲けのチャンスを逃し、貧困に直面する国民が数百万の単位で増加する勢いだ。

 ナイジェリア国営石油公社(NNPC)のデータによると、原油価格が去年に比べて42%も上昇し、1バレル94ドルにまで上がったにもかかわらず。今年1~8月の同社の国庫への寄与はほぼゼロだった。

フォーサイト最新記事のお知らせを受け取れます。
  • 24時間
  • 1週間
  • f
back to top