習近平3期目のレガシーとなる中国・ラオス・タイ「高速鉄道構想」

執筆者:樋泉克夫 2022年11月25日
タグ: 中国 習近平 タイ
エリア: アジア
APEC首脳会議に際してプラユット首相と握手をする習近平国家主席(C)EPA=時事
中国の昆明からラオスのヴィエンチャン、さらにタイのバンコクへと至る高速鉄道構想が着々と進んでいる。昨年12月に開通した中国・ラオス鉄道をいかにタイへと延伸させるかが目下の焦点だ。習近平政権3期目にとっては至上命題とも言えるが、一方のラオスとタイは中国のこの“泣き所”を心得ている。

 

 11月18~19日にバンコクで開かれたAPEC(アジア太平洋経済協力)首脳会議開催に合わせ、中国の習近平国家主席が17日から19日の3日間、タイを訪問した。

 18日、彭麗媛夫人を伴って王宮にワチュラロンコン国王・王妃を表敬訪問した習国家主席は、国王に対し「国王と王室は長年に亘って中タイ友好関係の柱であり、国王及び王室メンバーが中国を訪れ、現代化した社会をより多く目にされることを歓迎する。中国は王室関連公益事業を支持する」と表明した。

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カテゴリ: 政治 経済・ビジネス
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執筆者プロフィール
樋泉克夫(ひいずみかつお) 愛知県立大学名誉教授。1947年生れ。香港中文大学新亜研究所、中央大学大学院博士課程を経て、外務省専門調査員として在タイ日本大使館勤務(83―85年、88―92年)。98年から愛知県立大学教授を務め、2011年から2017年4月まで愛知大学教授。『「死体」が語る中国文化』(新潮選書)のほか、華僑・華人論、京劇史に関する著書・論文多数。
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