人工妊娠中絶を厳しく制限する国々が多い中南米では近年、中絶容認へと舵を切る動きがある。しかしブラジルは現在も、特定のケースを除いて中絶が法律で禁じられている。保守派が支持したジャイール・ボルソナロ前大統領の退陣後、中道左派のルイス・イナシオ・ルーラ・ダ・シルヴァ新大統領は中絶に反対するジュネーブ合意宣言からの離脱を表明した。中絶の非刑罰化を訴えてきた女性権利団体はルーラ政権下での中絶議論の進展を期待するものの、中南米各国のような転換が起こるとは考えにくい。
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