不人気な81歳が「大げさで破壊的なアメリカ」の再来を止めるには

Foresight World Watcher's 5Tips

執筆者:フォーサイト編集部 2024年1月6日
エリア: 北米
「外交政策に大差なし」は単純化され過ぎた見方だと英チャタムハウスのディレクターは指摘 (C)FP Creative Stock / shutterstock.com

 本年もどうぞ宜しくお願いします。2024年の注目ポイントを取りあげる論稿が目立つ年明け、やはり主役は11月5日の米国大統領選であるようです。共和党指名候補争いは1月15日のアイオワ州党員集会が初戦。国際政治への「トランプの帰還」は、すでに “if” からリアルなテーマに変わりつつありますが、いやその前に当選を阻止せよと英エコノミスト誌は民主党にアドバイスを送り始めました。結論は「ハリス副大統領は身を引け」という、(実に同誌らしい……)辛辣なところに。

 フォーサイト編集部が週末に熟読したい記事、皆様もよろしければご一緒に。

5 Issues to Watch in 2024【James Crabtree、Zongyuan Zoe Liu、Edward Alden、Agathe Demarais、C. Raja Mohan/Foreign Policy/1月1日付】

 新たな年は一体、どのように進みゆくのか。今年も海外メディアの多くが2024年についての予想やそのための材料を提供する記事を掲載している。一例を挙げれば、米「フォーリン・ポリシー(FP)」は同誌サイトで「2024年に注目すべき5つの問題」(1月1日付)を掲載。常連寄稿者である5人の識者に次のようなテーマについてコンパクトに論じさせている。

▼自由貿易体制――筆者:ジェームズ・クラブツリー(同誌コラムニスト)

▼中国経済――劉宗媛(米外交問題評議会研究員)

▼米国経済──エドワード・オールデン(同評議会上級研究員)

▼西側の対中通商政策──アガテ・デマライス(欧州外交問題評議会上級政策研究員)

▼AI規制──C・ラジャ・モハン(米アジア・ソサエティ政策研究所上級研究員)

「おや、ウクライナやパレスチナ、中国、それに米国の大統領選は扱われていないのか?」と首を傾げられるかもしれない。それもそのはず、この記事は、ウクライナ&ロシア、イスラエル&パレスチナ、新冷戦、米大統領選という“2024年の4大テーマ”を別格としたうえで、それ以外に重要だと目される問題を取り上げているのだ。

 もちろん、その5つの問題のいずれも、突き詰めていくと4大テーマと関わりあってくる。エドワード・オールデンが論じる米国経済の場合、こんな具合だ。……

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カテゴリ: 政治
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