「イスラエルで最もセクシーな政治家」「典型的なポピュリスト」「対アラブ強硬派」――。さまざまなレッテルを貼られ、毀誉褒貶は激しい。しかし、大衆の心を巧みにつかむことにかけてベンヤミン・ネタニヤフ氏の右に出る政治家が、今のイスラエルに見あたらないことも確かだろう。 一九九六年五月、イスラエル初の首相公選で右派・リクードから当選し、四十六歳で史上最年少の首相となったが、九九年五月の公選では左派・労働党のバラク現首相に大敗し、政界引退を表明した。ところが、昨年秋から続くパレスチナとの衝突とバラク政権不安定化による首相公選の前倒し実施の流れの中で、「台風の目」として表舞台に復帰しつつある。

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