外交で存在感を増すベルルスコーニの“逆襲”
NATOとロシアの合意の舞台回しを務め、さらには中東和平の仲介にも積極的に関与――。ベルルスコーニ伊首相の動きからは、「独仏枢軸」への反発とメディア支配への深謀が読みとれる。[ミラノ発]昨年六月に正式発足したイタリアの中道右派ベルルスコーニ政権が国際政治の舞台で存在感をじわりと発揮しつつある。北大西洋条約機構(NATO)とロシアによる初めての意思決定機関の創設を盛り込んだ「ローマ宣言」の調印を主導したほか、中東和平への仲介外交にも積極的に関与する姿勢が目立つ。国内外の「メディア支配」への厳しい批判にさらされた同首相の逆襲が始まった。

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