【[検証]アメリカンスタンダード 9】 アメリカの「二重基準」を逆手にとる台湾

執筆者:田村秀男 2004年3月号
エリア: 北米 アジア

アメリカの“困惑”をよそに、住民投票実施へと走る台湾。しかし、その原因をたどれば、そこにはアメリカの二枚舌外交があった。 アメリカ外交の二重基準に抵抗するのは通常、困難である。アメリカの軍事戦略やビジネス利権を尊重してきたスハルト独裁政権が突如民主主義の名の下に否定されて崩壊したインドネシアの例や、民主的手続きを踏んだシェワルナゼ大統領が石油パイプライン利益を重視したアメリカの圧力で退陣させられた最近のグルジアのような例は、世界のいたるところにある。ところが、この二重基準を逆手にとってアメリカを大いに悩ませている島がある。台湾である。

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