2012年共和党大統領候補選出プロセスで最も注目されるのはティーパーティー(茶会党)支持勢力が同プロセスにもたらす影響力である。オバマ政権が発足した翌月の2009年2月17日に7870億ドルの大型景気刺激策「2009年米国再生・再投資法(ARRA)」が成立した後で、全米各地で自然発生した保守派有権者の草の根政治運動である茶会党運動が台頭してから2012年大統領選挙は初めての大統領選挙となる。2年半前の茶会党運動発生当時、茶会党支持勢力の隆盛を支えているのは米国の現状に対する「怒り」や「苛立ち」であり、米国経済が回復した場合、茶会党運動も1992年大統領選挙キャンペーン当時の「ロス・ペロー旋風」のように、次第に影響力を低下させていくとの見方が専門家らの一致した見方であった。
この続きは会員登録をすると読むことができます。
「フォーサイト」は、月額800円のコンテンツ配信サイトです。簡単なお手続きで、サイト内のすべての記事を読むことができます。
フォーサイト会員の方はここからログイン