「金総書記死去を察知した情報機関はない」

執筆者:名越健郎 2011年12月25日
エリア: ヨーロッパ アジア

「インテリジェンスの部屋」の「金総書記の死、51時間掴めず。対北朝鮮情報監視の不備露呈」は興味深い分析だったが、12月19日に発表された北朝鮮の金正日労働党総書記の死去で、ロシアには事前通報がなかったことが判明した。

 在京ロシア大使館幹部は、「ロシアに事前通報があったとは聞いていない。ジャーナリストと同着だったのでは」と述べた。ロシア情報機関、対外情報局(SVR)のフラトコフ長官も24日、ウラジオストクのテレビ局との会見で、「世界のすべての情報機関がその一報を察知できなかった」と語った。

カテゴリ: 政治
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執筆者プロフィール
名越健郎(なごしけんろう) 1953年岡山県生まれ。東京外国語大学ロシア語科卒業。時事通信社に入社、外信部、バンコク支局、モスクワ支局、ワシントン支局、外信部長、編集局次長、仙台支社長を歴任。2011年、同社退社。拓殖大学海外事情研究所教授。国際教養大学特任教授を経て、2022年から拓殖大学特任教授。著書に、『秘密資金の戦後政党史』(新潮選書)、『ジョークで読む世界ウラ事情』(日経プレミアシリーズ)、『独裁者プーチン』(文春新書)など。
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