エジプトでは新体制への移行期の政治闘争が本格化し始めている。先週末から今週にかけて、政治プロセスの主要な勢力である、軍とムスリム同胞団の摩擦が顕在化した。これまでは両者は直接の対峙を極力避けてきた。しかし先週3月24・25日には、軍とムスリム同胞団の間で、初めてと言って良い直接的な激しいやり取りが公の場で交わされた。
3月24日にムスリム同胞団はホームページで、軍が指名したガンズーリー内閣の失政を強く批判し、内閣を支え続ける軍をも批判した。そして政府・軍が大統領選挙を不正に操作しようとしているという疑義を強く匂わせた。
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