「イスラエルの対イラン攻撃は来年初以降に延期」との報道

 3月29日に、イスラエルのリベラル系高級紙『ハアレツ』(英語・電子版)に、どうにも不思議な文体と内容の記事が掲載された。

http://www.haaretz.com/news/diplomacy-defense/israel-s-plan-to-attack-iran-put-on-hold-until-next-year-at-the-earliest-1.421348

 「イスラエルの対イラン攻撃は早くとも来年初まで延期された」という題のこの記事によれば、米国の中央軍(ペルシア湾岸地域を管轄)のシミュレーションによって、イスラエルのイラン攻撃に対するイランのミサイルによる反撃で多数の米国人の死者が出ることが明らかになったため、少なくとも11月の米大統領選挙と次期大統領の就任の時期までは、対イラン攻撃が見送られることが決定的になったという。

カテゴリ: 経済・ビジネス
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執筆者プロフィール
池内恵(いけうちさとし) 東京大学先端科学技術研究センター グローバルセキュリティ・宗教分野教授。1973年生まれ。東京大学大学院総合文化研究科地域文化研究専攻博士課程単位取得退学。日本貿易振興機構アジア経済研究所研究員、国際日本文化研究センター准教授を経て、2008年10月より東京大学先端科学技術研究センター准教授、2018年10月より現職。著書に『現代アラブの社会思想』(講談社現代新書、2002年大佛次郎論壇賞)、『イスラーム世界の論じ方』(中央公論新社、2009年サントリー学芸賞)、『イスラーム国の衝撃』(文春新書)、『【中東大混迷を解く】 サイクス=ピコ協定 百年の呪縛』 (新潮選書)、 本誌連載をまとめた『中東 危機の震源を読む』(同)などがある。個人ブログ「中東・イスラーム学の風姿花伝」(http://ikeuchisatoshi.com/)。
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