やや旧聞に属するが、ロシアのプーチン大統領が5月18、19日の主要8カ国(G8)サミットを欠席した背景は興味深い。
第1の理由は、欠席の理由に挙げた「新内閣の人選」だろう。新機軸が見られるかと注目された閣僚名簿だったが、主要閣僚は続投、新閣僚も軽量級で、新味がなかった。閣僚辞退者が続出し、実際に人事は混乱したという。新内閣発足は就任から2週間後の21日で、主要国では考えられない遅さだ。
ベドモスチ紙によれば、元首相のキリエンコ・ロスアトム総裁はエネルギー担当副首相という枢要ポストを提示されたものの辞退した。女性のナビウリナ前経済発展相も社会問題担当副首相ポストを提示されたが、「政府で働くのに疲れた」と断った。大統領選挙で改革派の票を集めて3位につけ、目玉閣僚と注目された新興財閥のプロホロフ氏も、産業担当副首相就任を拒否したという。
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