6月29日(金)、エジプトではカイロのタハリール広場を中心に、各地で「権力移譲の百万人行進」と銘打ったデモが行われた。タハリール広場の横断幕には「軍政打倒」と書かれ、国軍最高評議会が6月17日に発出した「憲法宣言追加条項」の撤回を求め、6月14日に最高憲法裁判所が行った、人民議会の解散を命じる判決を拒否する、といったシュプレヒコールが上がる。
しかし実態は、大統領選挙に当選し、翌30日に宣誓式を控えるムルスィーの「非公式の宣誓式」となった。誰もが待ち構えていたのは、夕方に予定されていたムルスィーの演説だったのである。
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