「被災地・東北」は安倍新政権に何を求めるのか

執筆者:寺島英弥 2013年1月11日
タグ: 安倍晋三
エリア: アジア

 第2次安倍内閣が発足した翌日の昨年12月27日、河北新報社会面に「東北・有権者の願い」という特集が載った。「被災地が何を期待しているか」の手掛かりに、一端を紹介したい。

「青森の農家は高齢化が進み、後継者がいない。経営も苦しい。TPP(環太平洋連携協定)は一体、誰の得になるのか。衆院選では農業を守ると訴える自民党候補に投票した。安倍政権には東京の理屈で地方を切り捨てることのないよう願う」

「また不安定な政権になるのではないかという心配もあるが(中略)生活に密着した発想で人の痛みにも心を配りながら、景気回復を図ってほしい」

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執筆者プロフィール
寺島英弥(てらしまひでや) ローカルジャーナリスト、尚絅学院大客員教授。1957年福島県相馬市生れ。早稲田大学法学部卒。『河北新報』で「こころの伏流水 北の祈り」(新聞協会賞)、「オリザの環」(同)などの連載に携わり、東日本大震災、福島第1原発事故を取材。フルブライト奨学生として米デューク大に留学。主著に『シビック・ジャーナリズムの挑戦 コミュニティとつながる米国の地方紙』(日本評論社)、『海よ里よ、いつの日に還る』(明石書店)『東日本大震災 何も終わらない福島の5年 飯舘・南相馬から』『福島第1原発事故7年 避難指示解除後を生きる』(同)、『二・二六事件 引き裂かれた刻を越えて――青年将校・対馬勝雄と妹たま 単行本 – 2021/10/12』(ヘウレーカ)、『東日本大震災 遺族たちの終わらぬ旅 亡きわが子よ 悲傷もまた愛』(荒蝦夷)、3.11以降、被災地で「人間」の記録を綴ったブログ「余震の中で新聞を作る」を書き続けた。ホームページ「人と人をつなぐラボ」http://terashimahideya.com/
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