第2次安倍晋三内閣が発足して1カ月が過ぎた。政権が正式に発足した12月26日の前日である12月25日の日経平均株価終値は1万80円だったが、1カ月を経た1月30日には2年9カ月ぶりに1万1000円台を回復した。円相場は政権発足前日に1ドル=84円74銭だったものが、1月28日には一時1ドル=91円台に乗せた。株高と大幅な円安はともに、安倍首相が掲げる経済政策、いわゆる「アベノミクス」を先取りした動きである。
安倍首相は就任以来「経済再生」を政策の柱に据え、大胆な金融緩和と機動的な財政出動、民間投資を喚起する成長戦略の3つを同時に展開する方針を示している。安倍首相言うところの「3本の矢」である。中でも「大胆な金融緩和」はアベノミクスの主軸とも言える。もともと安倍氏が首相就任前からこだわっていたのが、この「大胆な金融緩和」なのだ。
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