毎年3月の前半に開かれる中国の全国人民代表大会(全人代)は日本のメディアでは「日本の国会に相当する」と説明されるが、実態は国会とは似ても似つかぬ会議だ。議案は採決にかけられるが「圧倒的賛成多数」で可決されることが決まっており、3000人近い代表は民主的決定の装いをするために駆り出されているにすぎない。人事案などで一部の幹部への反対票がかなり出ることがあるが、否決される恐れはまったくない。そうした予定された決議のなかで、今年の全人代で大きな支持を受けたのは鉄道省の解体を柱とする政治機構改革案だった。
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