3月中旬から2週間足らず、筆者はワシントンDC、ニューヨークに滞在していたが、米国人のアメリカ政治専門家やアナリストらと議論を重ねる中、最も活発な議論になったテーマは今後の共和党の展望についてであった。共和党は昨年11月に行なわれた大統領選挙でホワイトハウスを奪還するチャンスを逃すとともに、改選期を迎える現職上院議員の数が少ないために当初有利と見られていた連邦上院議員選挙でも、多数党の立場に復帰することに失敗した。また、最新の各種世論調査での議会共和党に対する有権者の支持率も10%台半ばという歴史的低水準を記録してしまっている。本稿では米国滞在中に専門家らとの議論を通じて興味深く感じられた議論を紹介しつつ、共和党の課題、とりわけ、党の「顔」の不在に焦点を当てて考えてみたい。
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