4月15日に発生したボストン・マラソンの爆破事件で、2人の兄弟の容疑者のうち、兄のタメルラン・ツァルナーエフ(Tamerlan Tsarnaev)が銃撃戦で死亡し、弟のジョハル・ツァルナーエフ(Dzhokhar Tsarnaev)が負傷して逮捕された。注目されるのは、どのような思想的背景に基づく犯行なのかであり、組織的支援があったのか否かである。イスラーム主義的なジハードの唱導に影響された、「グローバル・ジハード」のなんらかの影響下にある事件なのか。あるいは米国で多種多様に存在する過激・暴力的・反社会的な思想に影響を受けた米国固有の事件なのか。この問題への回答の如何によって、米国の社会と政府の対応は変わってくるだろう。

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