どす黒い肌の表面にブツブツの毛穴が見えるウクライナのビクトル・ユーシェンコ大統領の顔。正視できないほどのその顔に底深い秘密が潜んでいる、と思えてならない。 大統領がダイオキシンの毒を盛られたのは昨年九月五日のこと。場所は、ウクライナ情報機関、国家保安局(SBU)幹部の別荘。ユーシェンコ氏はイーゴリ・スメシュコ長官らに、SBUが選挙に介入しないよう申し入れたと伝えられている。食事にはすしなどが出され、その晩、ユーシェンコ氏は激しい頭痛、腹痛を訴えた。チャーター機でウィーンの病院に搬送され、緊急治療を受けて助かり、後遺症を押して、選挙戦を戦うことができた。
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