インド政府は7月30日、地元住民からの粘り強い要求を背景に、南インド・アンドラプラデシュ州の西部「テランガナ」地域をインド29番目の「州」として独立させることを正式に決定した。来春の総選挙をにらんだ政治的思惑も絡むが、テランガナや州都ハイデラバードを失うことになる現アンドラプラデシュ州の住民や政治家は、当然ながらこの決定に猛反発。州内では暴力的な抗議行動が続発している。さらにこの新州創設決定に触発された形で、インド各地では同様の「独立運動」が相次ぎ再燃する兆しを見せている。月並みな表現ながら、まさに「パンドラの匣(はこ)」を開けてしまった、という言い方が当てはまりそうだ。
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