金融業界で日本株専門家の争奪戦が繰り広げられている。人気アナリスト調査のストラテジスト部門で四年連続で首位を守ってきた三菱UFJ証券の北野一チーフストラテジストが、一月一日付でJPモルガン証券に電撃移籍。日本人ストラテジストが不在だったJPモルガンが、「好条件を示して口説き落とした」との見方がもっぱらだ。 ドイツ証券の下出衛チーフストラテジストも同日付でりそな銀行に移り、総合資金部で日本株の運用戦略を策定することになった。外資系証券から国内銀行への移籍は異例。ドイツ証券には日本株分析で著名な武者陵司副会長がいるが、「相場見通しで強気に転じた武者氏と、今の株価は高すぎると主張していた下出氏の路線対立が伏線になった」とも囁かれる。

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