深層レポート 日本の政治 (169)

「野党」より「与党」が気になる安倍政権の「火種」

執筆者:Foresight 2014年4月1日
エリア: アジア
 3月28日午後、首相官邸の庭に咲いた桜を観賞する安倍晋三首相 (C)時事
3月28日午後、首相官邸の庭に咲いた桜を観賞する安倍晋三首相 (C)時事

 国の2014年度予算案の国会審議は、淡々と終わった。3月20日に予算は成立、戦後3番目の早さだった。

 もちろん、このことだけをもって安倍晋三首相の政権運営がすべて順調だと言えるわけではない。

 集団的自衛権の行使容認問題では、自民、公明両党間に亀裂が生じ始めている。それどころか、自民党自身の内部で反対論が強まっている。原発再稼働問題でも賛否両論がある。さらに、4月1日の消費税率引き上げの影響も気になるところだ。しばらく様子を見なければ何とも言えないが、増税の副作用で景気が冷え込めば、長く続いた安倍人気も下火になる。内閣支持率が下がり、与党内から「安倍降ろし」の声が出始めてもおかしくない。

カテゴリ: 政治
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