エボラ出血熱の感染拡大が止まらない。感染者は5000人を超え、死亡者は2000人を優に上回っている。WHO(世界保健機構)のマーガレット・チャン事務局長は「あと500人の医者と1000人のヘルスワーカーが必要だ」といっている。中国はエボラ対策用にすでに2億元の医療資材を提供、キューバは医療要員165人の派遣を決め、ゲイツ財団は5000万ドルの支援、オバマ米大統領も5億ドルの援助と米軍3000人の投入を発表した。また、中国人民解放軍の研究機関がエボラ出血熱用薬剤の開発に5年前から取り組んでいたことも発表された。体液に接触しなければ感染しないエボラ出血熱の犠牲者は、治療にあたった医療従事者に集中している。勝負は、医療技術者の動員と医療体制の整備にかかっているということだ。

「フォーサイト」は、月額800円のコンテンツ配信サイトです。簡単なお手続きで、サイト内のすべての記事を読むことができます。
フォーサイト会員の方はここからログイン