景気の回復と人手不足が伝えられるというのに、日本を去っていく日系ブラジル人が後を絶たない。2007年には約32万人に上った日本在住のブラジル国籍者の数は、昨年末で約18万人にまで減った。
1990年の出入国管理及び難民認定法(入管法)改正以降、就労目的で来日する日系ブラジル人は増え続けていた。「出稼ぎ」はやがて「移民」へと変わり、日本社会へ定着するかに思われた。しかし08年に「リーマン・ショック」が起きると、ブラジルへの逆流が始まった。そして現在まで、その流れが止まる気配はない。
人手不足は様々な職種で深刻化している。多くの日系ブラジル人が働く製造業もその1つだ。仕事はあるはずなのに、なぜ彼らは日本を離れていくのか。
この続きは会員登録をすると読むことができます。
「フォーサイト」は、月額800円のコンテンツ配信サイトです。簡単なお手続きで、サイト内のすべての記事を読むことができます。
フォーサイト会員の方はここからログイン