南部イスラム系住民に対しタイ首相が融和政策

執筆者: 2006年12月号
カテゴリ: 国際

 タイのスラユット首相がタイ南部を訪問、イスラム系住民代表と対話するなど、対決に近い姿勢をとったタクシン前首相との違いを印象づけている。 首相は十一月二日に続いて八日にも、イスラム系武装組織がタイからの分離独立を求めて軍や警察と武力衝突していた南部を訪問。イスラム系住民代表に会って治安回復への協力を求めた。見返りに、学校で親イスラム的教育を行なっているとされ治安当局の調査対象となった教師のリストを放棄することを約束したという。さらに同首相は治安当局との衝突で逮捕された住民の起訴取り消しや逮捕状の撤回も実現するなど融和姿勢を打ち出した。背景には、タクシン政権の強圧的治安維持に対する反省があり、スラユット首相も「これまでの南部治安対策は誤りだった」と認めた。

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池内恵の中東通信

池内恵(いけうちさとし 東京大学教授)が、中東情勢とイスラーム教やその思想について日々少しずつ解説します。

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