米朝間のサイバー対決を招いた米国のコメディー映画「ザ・インタビュー」。北朝鮮の金正恩第1書記の暗殺がテーマで、テレビのニュースキャスターとプロデューサーが米中央情報局(CIA)の指示を受けてインタビューを装い、第1書記に近づいて暗殺するストーリー――と聞いて、奇妙な既視感を覚えた。
1990年代に、先代の金正日総書記の「毒殺」というアイデアをCIAの幹部が日本の公安警察幹部に持ちかけていた、という話を思い出したからだ。
「金正日の料理人」として知られた藤本健二氏のことを、日本の公安警察幹部がアメリカ側との非公式接触で話した時のことだ。これに対して、CIA幹部と米国家安全保障会議(NSC)の部長から「金正日総書記を毒殺できた可能性があったのではないか」と異口同音に指摘されたというのだ。
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