国際主義と対米重視の間で揺れるカナダの苦悩

執筆者:野嶋剛 2007年5月号
エリア: 北米

アフガニスタンで五十三人の死者を出したカナダ軍。いま「小さな苦悩」が「深刻な苦悩」に拡大しつつある。 カナダの外交・安全保障政策が激しく動揺している。震源地はアフガニスタンだ。「血のイースター」 四月九日、カナダの朝刊各紙には悲劇的な見出しが躍った。 カンダハル州西部で八日、走行中のカナダ軍の装甲車両の車列が路上に仕掛けられた「路肩爆弾」の攻撃を受けた。兵士六人死亡、二人重傷。二〇〇二年以来、北大西洋条約機構(NATO)の一員としてアフガンに展開するカナダ軍にとって、単独の事案としては最も深刻な犠牲となった。

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執筆者プロフィール
野嶋剛 1968年生れ。ジャーナリスト。上智大学新聞学科卒。大学在学中に香港中文大学に留学。92年朝日新聞社入社後、佐賀支局、中国・アモイ大学留学、西部社会部を経て、シンガポール支局長や台北支局長として中国や台湾、アジア関連の報道に携わる。2016年4月からフリーに。著書に「イラク戦争従軍記」(朝日新聞社)、「ふたつの故宮博物院」(新潮選書)、「謎の名画・清明上河図」(勉誠出版)、「銀輪の巨人ジャイアント」(東洋経済新報社)、「ラスト・バタリオン 蒋介石と日本軍人たち」(講談社)、「認識・TAIWAN・電影 映画で知る台湾」(明石書店)、「台湾とは何か」(ちくま新書)。訳書に「チャイニーズ・ライフ」(明石書店)。最新刊は「タイワニーズ 故郷喪失者の物語」(小学館)。公式HPは https://nojimatsuyoshi.com
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