中央アジアの北朝鮮と呼ばれる閉鎖国家トルクメニスタンで、昨年十二月に死去した独裁者ニヤゾフ大統領の後継者となったベルドイムハメドフ大統領が、前任者の莫大な隠し資産の捜索に躍起となっている。 ニヤゾフは世界有数の天然ガス資源や伝統の綿花栽培などを自ら統制、海外輸出から得た利益の一部を個人資産に取り込んでいた。総額三十億ドルとも推定される資産の多くは英国やドイツなどの銀行に秘匿したとされる。それを管理、運用していたのは、在アラブ首長国連邦のトルクメニスタン大使館顧問の肩書きで海外で活動する息子のムラト氏だという。

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