饗宴外交の舞台裏 (115)

G8首脳夫人をもてなした独“ファーストハズバンド”

執筆者:西川恵 2007年8月号
エリア: ヨーロッパ

 ドイツ北部の保養地ハイリゲンダムで六月六日から八日まで主要国首脳会議(G8)が開かれ、初日、議長国ドイツのメルケル首相夫妻が主催する歓迎夕食会がもたれた。 首脳会議の前夜祭でもある夕食会は、八カ国首脳夫妻が親睦を深める社交の場である。会場となったハイリゲンダムから南に二十キロのところにある地方領主の館には、ドレスに身を包んだ夫人とタキシード姿の首脳たちが次々と降り立った。 外交デビューとなったサルコジ仏大統領の妻、セシリア夫人は元モデル。銀色のスパンコールをちりばめた黒いカクテルドレス姿で登場し、ひときわ目を引いた。

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執筆者プロフィール
西川恵(にしかわめぐみ) 毎日新聞客員編集委員。日本交通文化協会常任理事。1947年長崎県生れ。テヘラン、パリ、ローマの各支局長、外信部長、専門編集委員を経て、2014年から客員編集委員。2009年、フランス国家功労勲章シュヴァリエ受章。著書に『皇室はなぜ世界で尊敬されるのか』(新潮新書)、『エリゼ宮の食卓』(新潮社、サントリー学芸賞)、『ワインと外交』(新潮新書)、『饗宴外交 ワインと料理で世界はまわる』(世界文化社)、『知られざる皇室外交』(角川書店)、『国際政治のゼロ年代』(毎日新聞社)、訳書に『超大国アメリカの文化力』(岩波書店、共訳)などがある。
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