フランスはサルコジ大統領の音頭で、フランス料理をユネスコ(国連教育科学文化機関)の無形文化遺産に登録すべく大々的な運動を展開中だ。フランス人シェフたちも賛同し、これに関する限り、毀誉褒貶の多い同大統領も国を挙げての支持を受けている。 世界各国で正餐のときの料理とされているフランス料理だが、この伝統を引き継いできたシェフたちの功労にフランス政府が公に報いたのはさほど昔ではない。料理界で国家功労のレジオン・ドヌール勲章を最初に授けられたのは一九七五年、ヌーベル・キュイジーヌの旗手、ポール・ボキューズだった。

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